行動を起こすことで知る現実

行動を起こすことで知る現実

一つのテーマからなる短編小説を読んでいます。そこに登場する男女は、現状から一歩抜け出すために行動を起こします。それは旅であったり引っ越しであったり、マンションの購入など様々です。登場人物達は恋愛に悩み、他者との関係のつまずきがきっかけとなり新たな道を歩む決心をしています。決断を実行してゆく中で、人と会話をすること、気持ちを伝えることに怠っていたこと、自分の気持ちに嘘をついていたことを悟るのです。今の状況を変えたいと願いながら行動をおこし、現実から逃げていたことに気付くことで新しい人生が始まることをこの作品から知ったのでした。またどの作品もその後のことは書かれておらず、読者に想像することを与えてくれます。「言わなければよかった」「やっぱり辞めておけばよかった」と思うのかもしれませんが、ささやかな希望が込められているため、主人公達はきっと後悔せずに新たな道を歩んでいくのだろうと感じています。
思い切った行動を起こすことは容易なことではありません。そこには勇気と潔さが必要だからです。しかしながらこの小説を読んでいると誰しも多かれ少なかれ決断する必要がある場面に遭遇するものだと思いました。そのタイミングを捉えるか否かは自分次第です。もしこれから前進するきっかけがやってくるのであれば、上手に舵を取ってその波に乗りたいと思いました。

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