Monthly Archives: 7月 2016

芸術を保存するということ

芸術を保存するということ

いつだったかテレビで、本の上手な保存方法が説明されているのを見たことがあります。光にあてない、湿気に気を付ける、埃を避けるなどは私も知っていましたが、最後に言われていたのは「付箋を使わない」でした。あの糊がページに残るのが、いけないのですって。
だから本当は、図書館で借りてきた本に付箋を貼るのは駄目なのだとか。そういえば、館内でコピーをお願いする時は、ページのところに小さなメモ用紙を挟んで目印にするんですよね。万が一傷んだときの修復も、専用の道具を使うと聞いたことがあります。「セロハンテープで直さずに、破れたまま持ってきてください」と注意されている人もいました。
そう考えると、紙をそのままの状態で保存するのは、非常に大変なことなのですね。それこそ大昔の書籍や絵画が、美術館で薄暗い中、陳列されている理由がやっとわかりました。現代の技術をもってしても、それくらい気を遣わなければ、貴重なものを後世に残していけないということなのでしょう。
そういえば美術品の中には、模写を展示し、現物は表に出さないというものもあるらしいです。それも価値ある物を守るための苦肉の策なのでしょう。写しでも十分美しいのですから、本物はどうなのか……想像をかきたてられますね。

自宅でレンタルという選択

自宅でレンタルという選択

映画好きの友人が、有料配信サイトに登録したようです。昔はわざわざレンタル店に足を運ぶ必要があったのに、今は自宅から動かなくていいのですから、便利な世の中になりました。配信ではなくても、インターネットで注文すると、レンタルDVDを郵送してくれる会社もありますね。こちらはオンラインでボタンひとつ、というわけではないので、実際に作品を見るまでに少々時間がかかりますが、それでも自宅にいればいいわけです。
これは本の場合も同じです。さすがに郵送タイプの貸し出しは聞いたことがありませんが、オンラインで、電子書籍を数日借りるサイトはありますよね。購入するよりは価格も安く、ちょっと読んでみたい人にはぴったりでしょう。私もタイトルによって、レンタル、電子版の購入、紙の書籍と使い分けています。前は全て紙で揃えていたのですが、さすがに書棚に収まりきらなくなったので、自分なりに基準を設けたのです。
ちなみに友人は、全部電子版で買っていて、部屋にはほとんど本を置いていないのだとか。今後こういう人は、どんどん増えていくでしょう。しかし先日であったご年配の方は、「やっぱり紙の手触りがいいんだよ」とおっしゃっていましたね。好みは人それぞれなのだと実感しました。