今日、読書をしていてちょっとだけ気持ちがほっこりするような出来事がありました。
ずいぶん昔に読んで本棚にしまいっぱなしだった小説。久しぶりに読み返そうとそれを本棚から取り出してソファに座って読んでいました。20ページほど読み進めているとページにしおれてしまったピンク色の花びらが1枚はさまっていました。
それを見て、この本を最初に読んだのは公園のベンチだったことお思い出しました。お天気が良くて満開の桜がとてもキレイでした。風はまだ少し冷たかったものの、その時の私はフリースのひざ掛けをして温かい缶コーヒーを飲みながら、お花見客があふれる公園でゆったりと読書を楽しんでいたのです。
偶然その時落ちてきた花びらがはさまったことに気付かず、そのまま読み進めていったのでしょう。時間が経ってそれは押し花となり、時(トキ)のしおりとなっていました。それは、あの時の情景や気持ちをきちんと覚えていて私を懐かしい時間へと案内してくれたのです。
そのしおりはそのままにしておきました。またいつかこの小説を読み返した時にあの時間へと案内してもらおうと思ったからです。もしかしたら今日のこの時間へも案内してくれるかもしれないですね。
11月23