漫画が深める家族の絆

漫画が深める家族の絆

電子書籍で買ったコミックスの次の巻の購入を迷いながら、ふと、だいぶ昔に友人が話していたことを思い出しました。当時は学生で、お小遣いも今よりずっと限られていた私達。当月買うことができる本の数にも限界があり、私は毎月、その取捨選択に悩んでいました。しかし友人は、どんどん新刊を読んでいます。たしか自由になるお金は同じのはず、それなのになぜ……と思いきや。
「一巻を買ってリビングに放置しとくと、誰かが続きを買うんだよ」とのこと。家族みんなが漫画好きだから、一巻が気に入れば、他の誰かが続刊を集めるのですって。もちろん、友人がおねだりしたわけではないので「お前のために買ったんだぞ」と恩を着せられることもありません。ただ「また策略にはまった」とは言われるそうですけれどね。
彼女にはまだ小さな妹がいたので、後には買う側になっていたことを考えると、役割が巡り巡ることで、家族内のバランスもとれていたことでしょう。まったく羨ましい仲良し家族です。同じ話題があれば、話も弾むのではないでしょうか。ただこれは昔の話です。今は世帯も別れ、彼女は実家以外の人達と、別の仲良し家族を築いています。そこでも同じように、皆で同じ漫画を読んでいると思うと、やっぱり羨ましいです。

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