小さな演奏家の進歩

小さな演奏家の進歩

もうかなり昔のことですが、自宅を掃除していたら、楽譜がたくさん出てきました。学生時代の音楽の時間に使ったものです。当時の先生は教科書の曲だけではなく、いろいろなものを紹介してくれたのですよ。懐かしくて見ていると、遊びに来ていた親戚の子が「それちょうだい」と言いました。ピアノを習い始めたばかりだった彼女は、自分に弾ける弾けないに関わらず、楽譜自体に興味があったのです。どうせ自分ではどうするあてもありません。迷わずにプレゼントしました。
そして今、彼女はそのときの曲を、すべてマスターしているそうです。この間うちに寄ったときに、そう話してくれました。私がその子の家に遊びに行ったのだったら、聞かせてもらうこともできたのになあ。残念です。
いつだったか有名な指揮者さんのエッセイで、自分はどんなときにも譜面を手放さず、暇さえあると暗譜していたという文章を読んだことがあります。年下の親戚も、そんな状態だったのかしら。エッセイは多分、書棚を探せばあるはずだから、もう少し大きくなったら、お勧めしてみるのもいいかもしれません。今読むにはまだちょっと、漢字が多くて難しいでしょうからね。あの本は私に、音楽の偉大さと難しさを教えてくれました。

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